こころあそびの記

日常に小さな感動を

頼れる在宅医、長尾和宏先生。


 今日は東大阪市まで、長尾和宏先生の講演を聞きに行ってきました。
 会場の東大阪市文化創造館大ホールは、完成してから間もないようで、まだ建材の臭いが漂う立派な建物でした。
 2時間という長丁場を立ちっぱなしで話し続けられた長尾先生の姿からは、なんとしても伝えたいという気持ちが感じられました。
 何を伝えたかったか。オフレコ部分もありますから、すべてとは言えませんが、お伝えしたいと思います。

『生と死を見つめて』というどこかで聞いたことのあるテーマで講演は始まりました。
 それにしても、大ホールをいっぱいにできる人気ぶりは、存じ上げてはいたもののびっくりです。
 特に、前列を占めている人達は、ファンクラブを作ろうかという熱気でした。先生が、「ニコニコ動画YouTubeを見てくれている人は?」と問いかけたところ、八割がた手が上ったことに、またびっくり。
 更に、先生の信奉者の皆さんが追っかけされていることを端的に表したのが、「イベルメクチンを持っている人は?」という質問です。たくさんの人が当たり前のように挙手されました。
 需要が供給を上回り、医療関係者でも入手困難な薬をみんな常備しているということは、先生のファン以外の何者でもないことの証明でした。

 (1)癌と認知症。どちらかで死ぬとしたらあなたはどちらを選びますか?

 全国平均では8:2です。
 
 後期高齢者の6割が認知症になる予想。
 地域ぐるみで、在宅で看取りができるよう対策を急が   
 ねばならない。実際に、完成しているモデル都市もあ 
 る。
 
 末期癌では終末期の判定が難しい。最期は家でと希望
 して帰宅した途端に亡くなるケースもある。

 (2)日本では安楽死は認められていないので、平穏死を
 望するなら、リビング・ウィルを書いておくこと。

 (3)コロナに関して
  長尾先生は今までに8000人のコロナ患者を診て、一
 人の死亡者も出していない実績をお持ちです。だから
 こそ、言いたいことが山ほどおありなのです。
 詳しくお知りになりたい方は『ひとりも死なせへん』をお読みください。

 ・コロナに懸かりやすい人は喫煙者と肥満者。
  (糖尿病や高血圧は肥満から派生したものである)
 ・ワクチンは、元気な人は打ってよいが、基礎疾患が    
  ある人は避けること。
 ・ワクチン後遺症と名付けた症状から、離脱できず長 
  引いている人がいることから、ワクチン症候群と名
  称を変更せざるを得ない現状がある。
 ・コロナ《ワクチン《人間(メディア統制)。これが怖
  い順番。
 ・子供へのワクチンはメリットなし。
 ・新薬を待たずとも、コロナは治療できている。

 講演会の前に時間があったので、「司馬遼太郎記念館」に行ってみました。
 丁度、『胡蝶の夢展~近代医学を拓いた人びと~』が開催中でした。
 漢方一本から蘭方導入へ。
 江戸から明治への変革期は、医学にも大きな変化がありました。
 司馬遼太郎はこれを、綿密な調査をもとに『胡蝶の夢』、『花神』『世に棲む人々』などの作品に、蘭学の黎明期として描き切っています。

 今も、長崎大学の誇りとなっているオランダ海軍軍医ポンペの言葉があります。ポンペは日本で初めて蘭学の講義をした人です。
 「医師は自らの天職をよく承知していなければならない。ひとたび、この職務を選んだ以上、もはや医師は自分自身のものではなく病める人のものである。もしそれを好まぬなら他の職業を選ぶがよい。」

 長尾先生はまさにこの言葉を実践されて、毎日、24時間奮闘されています。
 そして、最後にこ言われました。
 「(自分より20歳くらい若い)かかりつけ医をもってください」と。
 これは、在宅医を増やそうなんて気持ちではなく、人がどのような死を選ぶかは、日頃の生き方にあることを訴えられたものと私は思っています。