こころあそびの記

日常に小さな感動を

三本足の烏に願いを託して

 鳥、鳥、鳥三昧の朝でした。

 

 刈り取りの終わった田んぼで、落ち穂拾い中の鳩。リーダーの号令に合わせて、一斉に飛び立つ様は目が覚めるような群舞です。

 

 

 写真に収まってくれたかわいい雀。あなたのコートの模様をいつかは描いてみたい。

 

 

 カルガモ

 

 川沿いを歩いていたら、「ガーッガーッ」ってアヒルみたいな鳴き声が聞こえてきました。声を聞くことはめったとありませんから思わず川を覗き込んでしまいました。どうやら、母ガモが子ガモを先導していたようで、親のあとを同じ波紋を作って追いかけていく微笑ましい光景に癒されました。

 

 

 今年は柿の当たり年なのか、ご近所の柿がたわわに実っていました。その実を目がけて烏が集まってきて啄むのはよいにしても、近頃はよそ様のお庭や屋根に持って上がって食べる様子を見かけるようになってきました。

 こうなっては、当家の主も知らんふりもできなくなられたようです。昨日、朝早くから植木屋さんが伐採作業を始めました。

 電動ノコギリの音をかき消すくらいにカラスが集まってきて大騒ぎ。

 なにすんねん!って言ってるのかな?切らんといて!と言ってるのかな?

 あっという間に作業が終わり、烏たちは意気消沈、何処かへ飛び去って辺りは静けさを取り戻しました。

 

 

 今夜遅くに、『サッカーワールドカップ クロアチア戦』が始まります。

 選手の皆さんの胸に付いているのは、日本サッカー協会のシンボルマークである「三本足の烏」です。

 神武東征の時、一行を熊野から奈良の橿原へ導いた「八咫烏(やたがらす)」に倣って、ボールをゴールへ導けますようにという願いがこもっているそうです。

 

 古代中国には、太陽の中に三本足の烏が描かれた図がみられます。

 朝に上り、夕に沈む太陽を動かすのは羽根のある鳥ではないかと想像したことは難くありません。

 そして、黒点を見て、そこに黒色の烏がいると考えたのかもしれません。

 残る疑問は三本足です。なぜ、三本なのでしょう。

 太陽は陰陽の「陽」ですから、そこに住む烏も「陽」数の三にした?

 それとも、二本では不安定だからでしょうか。

 

 古代人が考えた三本足の烏の謎は尽きませんが、不思議なパワーを持つことは確かなようです。

 ボールをゴールへ導いてくれることを信じて応援いたしましょう。