こころあそびの記

日常に小さな感動を

オリーブの木から

 

 青空に誘われて歩かずにいられない。そんな好天気でした。

 手入れの行き届いたお堂の中でお地蔵さまたちのご機嫌も麗しいように見えたことです。

 

 

 さて、清順さんの講演会があると知っては、パスするわけにはまいりません。それで豊中まで歩いたというわけです。

 

 短いお話でしたが、聴衆を飽きさせない話術はさすがでした。

 1980年申年のお生まれです。

 信長に「サル」と呼ばれた1536年生まれの豊臣秀吉も、1836年生まれの坂本龍馬も同じ申年生まれです。

 そう、彼のヘアスタイルは龍馬に肖っているのです。

 

 申年の特徴をあげると、「話術巧みである」、「人に可愛がられる」、「好奇心旺盛な人」。どれも彼に当てはまって可笑しいほどです。

 今日の講演会の話術然り。世界中の王室まで虜にする人懐こさ。そして、本業は常に好奇心の塊で突き進んでおられます。

 

 

 彼が立ち上げた「そら植物園」のコンセプトは「ひとの心に植物を植える」です。

 私がまんまと心にオリーブを植えられてしまったのは、今から十年以上も前でした。

 それは、神戸国際会館の屋上植物園で出会った一本の樹齢600年のオリーブの木でした。

 「なに、この木!」

 この感動こそ彼が狙うところの人の心への植栽だったのです。

 

 今日の彼は、植物を通してストーリーを届けたいと話しました。

 一本の木が誰かの心に残るとき、それこそがその木を活かすことになるという生きた言葉を残せる彼は、神様から選ばれた人であることまちがいありません。

 そんな人の推し活に誘ってくれたのは、一緒に神戸であのオリーブに感動してくれた友達です。

 一本の木から、素晴らしい人たちと出会えたことを幸せに思っています。