こころあそびの記

日常に小さな感動を

温暖化を解き明かす地球物理学

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 なんとうれしい朝でしょう。
 真鍋淑郎先生がノーベル物理学賞を受賞されました。  
 コロナ禍の中、明るいニュースでうれしいと街頭インタビューで応える人の笑顔を喜ばしく思いました。
 難しいことは分かりませんが、天象の流れと「流体力学」を組み合わされた研究に親しみを感じました。
 その分野に進んだ息子が「お母さん、流体力学は研究され尽くしているよ」と、学生時代に放った言葉にショックを受けたことがありました。もう時代遅れなのかなと。
 実は、流体力学は私が勧めたようなものなのです。
 高校生の時にお世話になった先生が画かれるベクトル図があまりに見事でした。書き慣れている人にしか書けない線でした。未知の「流体力学」は、この先生と袖摺り合うことがなければ、今でも知らずにいたことでしょう。
 飛行機が飛ぶのも、ドラえもんタケコプターが上昇できるのも空気抵抗があるからです。魚がなぜスイスイ泳げるかというと、水を潜り抜ける理想的な形である流線型のボディを持っているからです。
 答えは自然の中にあるという持論を持つきっかけとなった流体力学です。
 
 気体が流れるときに発生する抵抗は、古くから研究されてきました。
 真鍋淑郎先生はその「流体力学」を、天象と結びつけられたところが面白いと思いました。そして、何よりお天気というと万人が興味をもつところです。
 今朝の天気予報では各局で気象予報士の皆さんが喜びの声をあげておられました。もちろん「おかえりモネ」のスタッフや出演者のみなさんのモチベーションもうなぎのぼりではないでしょうか。
 地球を守るSDGsで一番のゴールは温暖化の阻止です。
 気温が上がれば、海からの蒸発が増えることによって大気濃度が上がり暑くなることは素人考えでも想像できます。今回のニュースで知ったのですが、白色の雪や氷が融けると太陽の光を跳ね返せなくなって大地が暑くなるとは驚きです。小学生でも知っている白色の働きが地球をまもっているなんて知りませんでした。当たり前に思って見過ごしていることのなんと多いことかと恥ずかしくなります。
 人間の知恵を総動員して何としても、温暖化の問題を解決しなくては、次に生きる人たちを守れません。
 生きている美しい地球。その様子を徹底的に観察された真鍋淑郎先生は、研究生活について感想を求められて「楽しかった」とお応えなさいました。後を行く研究者の皆さんに何よりの励ましになったのではないでしょうか。
 
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 息子が大学時代に、色を付けた気体が物体を乗り越えて流れていく様子を写した写真を見せてくれたことがあります。
 「きれいやろ。感動や。」と息子。
 この子はこんなことを喜べる子どもに育ってくれた。そう思っただけで今までの苦労が吹き飛ぶ思いがしました。だから、「流体力学」は私にとっては宝物なのです。