こころあそびの記

日常に小さな感動を

ウェルビーイング

 

 今日は高校生の孫の卒業式です。

 いつもなら和服を着る娘が、その気分になれないとスーツで出かけて行きました。

 心中穏やかではないことは、卒業式に列席する多くの生徒並びに親御さんの気持ちでありましょう。

 なんで、こんな残酷な日程なのでしょう。次に乗る船が決まらないうちに、宿を追い出される年若い旅人たち。

 一月に始まった共通テストから今に至るまで、家族を巻き込んで不安定な心で過ごしています。

 「なんで、毎年毎年こんなことが繰り返されているの?」

 「それは、済めば忘れるからじゃない?」

 そうか納得。この最後の我慢が若者を強くすると信じて、春を待っています。

 

 

 宮崎県綾町の郷田美紀子さんからメールが届きました。

 私は生まれも育ちも町のねずみですが、彼女は息子さんと農業された経験がおありです。その関係からでしょうか、山形県のハーブ研究所の山澤清さんのお困りごとを見て見ぬふりはできないと思われているようです。

 

 

 この国土に、一億人以上が住んでいるのですから、その全ての人の考えを把握することができないのは当然のこと。ですが、それにしても知らないことが多くてびっくりします。

 野菜は、農業従事者に種から育ててもらって、それが供給されていることになんの疑問もなく、スーパーで購入したり、たまには道の駅に買いに行っています。

 しかし、その栽培種は年々狭まっているそうです。

 その原因は、遺伝子組み換え品種の普及や、自家栽培の禁止という法律にあるのだとか。その結果、在来種や伝統野菜の栽培が激減に追い込まれているなんて、知りませんでした。

 

 

 自家採種とは、今年作った作物から種を取って、次の年にそれを植えることをいうみたいです。それが、当たり前だと思っていましたのに、法律で禁止されているとは誰かの思惑が匂います。おいしい思いをしている人はいませんか。

 当たり前の循環を阻止したために、土地がやせたり、地域の生態系に悪影響があったりすることを危惧して、山澤さんは立ち上がられました。もともと「ハーブ」の研究者であることからも、食べ物が体に与える影響を考えてこられた人とわかります。

 怒った彼は、600種の在来野菜の種を、全て破棄すると宣言されました。

  

 

 向こう見ずな高齢者が、またまた突拍子もないこと始めたぞ。と見る人もおられることでしょう。

 でもね、高齢者がこれだけは譲れないと決断して行動ができるのもあとわずかだと思うのです。

 間違っていたら残らないだろうし、後に続く人が拾ってくれたり参考にしてくれるなら、行動した甲斐があるというものです。

 年寄りの最後の叫びに耳を貸してあげて···というメールを受けた私は、さてどうしましょう。