こころあそびの記

日常に小さな感動を

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

方言っていいなぁ

朝晴れエッセーに熊本出身の方が方言の楽しさを書いておられました。故郷を出て久しいのに、今も心に灯をともす熊本弁と記しておられました。 故郷の方言は、生きる力になりえる宝物なのだと羨ましく読ませてもらいました。幼い頃の話し言葉は郷愁を誘います…

昭和の日

足下から畳の匂いがしてきます。静かな雨の日もいいものです。 「五風十雨」。 漢籍の月令に見られる言葉で、五日目毎に風が吹き、十日目毎に雨が降る。農作に都合がよい気候であり、世の中が平穏無事の例えといわれます。 こんな日は、同じ雨音を聞いたであ…

三世代同居

「あなたのゆめは何ですか?」という宿題のプリントが放ってあったので思わず読んでしまいました。 幼稚園の先生、ペットショップの人、動物園の人と書いた後に、孫が()で括って付け足しのように書いている部分に笑ってしまいました。 (ニュースの人になりた…

信じること

病める者にとって同じ病から回復した体験談ほど効く薬はありません。 膝が痛くて、もう手術しかないのかしらと表情を曇らせた方が来店されました。処方薬は痛み止めの貼り薬と頓服だけです。 「いやいや、そんな。手術したら、その分、また自分の体に負担か…

草抜きという修行

遠くに見える山のパッチワークの色合いが日々変化しています。常緑樹の濃い緑と赤い若葉、落葉樹の新芽の若緑色。ところどころ山藤の紫色が配色されて、青葉の季節に向かって模様替えの真っ最中です。 自然の中では、育つべきは育つという厳しくも美しい掟に…

悪者仕立て

仲の悪い姉妹がいました。ある時、兄が結婚する事に。姉妹は急に接近して、兄嫁いびりを始めましたとさ。 誰かを悪者扱いすることで、鬱憤晴らしをするという手段は、人間社会の悪癖です。 近頃は、コロナの登場でマスコミ上げて政治が悪いと連呼しています…

からたちの花

『からたちの花』 北原白秋作詞 山田耕筰作曲「からたちの花が咲いたよ。 白い白い花が咲いたよ。 からたちのとげはいたいよ。 靑い靑い針のとげだよ。 からたちは畑の垣根よ。 いつもいつもとほる道だよ。 からたちも秋はみのるよ。 まろいまろい金のたまだ…

オンリーワンの弁当

「私なんか定規が折れたんやから」と娘。 「箸が(刺さって)立つんやで」と息子。 悪うございました。子ども達が集まると、いつも私が作ったお弁当の話にひとしきり花が咲いて盛り上がります。 なぜ、定規が折れるのか。それはできたてホヤホヤのうちに蓋をす…

ファン心理

マスクもいろいろ。 ヤクルトスワローズのマスクを付けた方が来店されました。「55」が印字されたトリコロールカラーの素敵なデザインです。聞けば、村上君の大ファンだそうです。 それまではビジネスライクだったのに、「かっこいいマスクですね」とお声か…

谷雨

二十四節気の六番目、「穀雨」に入りました。春もいよいよこれでおしまい。今日、天はそのことを「夏日」で示しました。季節は健在であります。 穀雨という字から分かるように、この時期の雨は田圃の苗の準備や作物の植え付けに、大切な滋潤という恵みをもた…

八雲

「八雲立つ 出雲八重垣妻籠みに 八重垣作る その八重垣を」 素戔嗚尊(すさのうのみこと)が奇稲田姫(くしなだひめ)を娶り新宮を建てる際の祝婚の歌とされています。誰もがこのリズムに心地よさを感じるのではないでしょうか。 私もその一人。八雲という美しい…

崩れ

朝の散歩。コースを決めるのではなく、その時の気持ちの赴くままにが私流です。 昨日は雨上がりの大阪の街が見たくて、ちょっと高台まで上ってみました。 「おはようございます」というあいさつが気楽にできる日々ではないのですが、2頭のラブラドールにブラ…

朝明(あさけ)

中国の歴史ドラマにはまっています。 今見ているのは『独孤伽羅』です。 伽羅は、事実はもっとたくさんの兄弟姉妹がいたようですが、ドラマの中では三人娘の末っ子としてキャピキャピした可愛らしい女の子に描かれています。 中国ドラマは長いところが魅力な…

冷たい春風

ポストに自分宛の郵便物が届いていると嬉しいものです。それが知り合いからなら中身への期待が倍増します。 昨日、郵便物の中に私宛のお手紙を一通見つけました。逸る気持ちを抑えて、家の中に入って開封しましたら、その文面は直ぐには信じられないものでし…

ワクワク!

「人間は大自然の一員である」ということをどうにかして伝えたいと常々思っています。 アメリカで見た地平線からの日の出でなくてもいいんです。山に囲まれた盆地で、朝、山から昇った太陽が天空をめぐり夕方には西の空に沈んでいく。それを感激して見られる…

余寒

北の国は別として、関西ではそろそろヒーターをしまおうかなという気分の時にやってきた”寒のもどり“です。 「寒のもどりすぎ!」と言い放った人が居て、思わず「座布団一枚!」と返してしまいました。 中医学では「春捂秋冻」という養生の言葉があります。…

雲をつかむ話

雨上がりの今朝の空。太陽を背に受けた雲が幾重にも重なって美しい西洋画を見ている気分でした。 雲はクラウド。近頃その存在感を高めています。 クラウドファンディングも盛んですし、One Driveのイメージも雲形です。 何のことかと思ったら、NHK「テレビで…

実を結ぶ

春。 新芽がでて、花が咲き、新緑に風が吹き渡る。 確かにそんなイメージ通りに。 イチョウの幼い葉っぱのかわいいこと。 もうじきに、花が咲いて、柳じょになって舞います。 イチョウがヤナギ科だなんて知りませんでした。時々の状況に合わせたから太古から…

「蟾蜍賦」

西国街道を象が歩いた!そんなの嘘でしょう! いやいや、本当なんです。 1970年の大阪万博の際、インドから伊丹空港に空輸されてきた象たちは、当時、舗装もされていなかった西国街道を土煙をあげながら千里の会場まで行進した、させられたのです。 そんな悠…

花のティアラ

春の猛烈なスタートダッシュが止まりません。 そのスピードについていけていないことに、毎日気づきます。 平年なら、五月の連休に盛りを迎えるさつき、ツツジはもう咲いていますし、フジは盛りを過ぎてしまいました。散歩してても、落ち着かないことこの上…

肉包子

久しぶりに、いつ以来かな。豚まんを作りました。 きっかけは、府大の王先生に、フェンネルを入れることを教えてもらって、一念発起!ミッション完遂しました。 フェンネルはヨーロッパでは最古の野菜の一つといわれています。 中国語では「茴香(ウイキョウ…

リスペクト

「先生、知らないのですか?」 老人施設の一室で看護士さんがドクターに言います。 「どの病室でも、お父さんはお母さんの名前を呼びかけますが、お母さんがお父さんを呼ぶことはありませんよ」 「そうなの?」とドクター。 ええっ!そんなこと知らなかった…

本屋

インターネットで必要な本が簡単に手に入るようになりました。本屋で探し回ったり、図書館で検索する手間がなくなったことはありがたいご時世です。 それでも、本屋が好きです。ふらっと入った本屋で思いも寄らない本と出会う楽しみがあるからです。 小さな…

子育て上手

出会いのシーズンです。 昨日、新入のcoworkerの熱心な子育ての話を聞きながら、親と子の出会いほど神秘的なものはないとあらためて思った次第です。 よく、子は親を選べないと言ったりして、拗ねる材料にしたりしますが、本当のところは子供は親を選んで生…

野草摘み

「お母さん、うちは貧乏やったんやね。土筆(つくし)食べてたもんね」と大学生の息子が言うと、友が笑います。 この羨ましい食卓で育った息子さんは、いつかお母さんの大きさを知ることになることでしょう。豊さとは何かということにも気づくはずです。 反…

発表会

今朝、出かけようとしたら、愛車が桜の花びらでラッピングされていました。シベがむき出しになって紅色になった桜はこれから若葉色に模様替えしていくのですね。 昨日は孫息子と孫娘のピアノの発表会でした。 昨年、最後まで迷いに迷って断念の決断をされた…

清明

二十四節気で「清明」ほど麗しい響きはありません。目に映るものすべてが、清らかに明らかになってまいりました。 月の朔望だけで作られた太陰暦では、農耕などにズレを生じるため二十四節気を加味して太陰太陽暦に移行して、生活は便利になりました。 清明…

小青竜湯

その昔はなかった病名で、今はポピュラーになったものに「花粉症」があります。 鼻だって、目だって勝手に侵入してきた異物は追い出すのが使命なんだから、それを遂行して水洟や涙で追い出している状態に病名を付けたら、自ら病気に降参、白旗揚げたことにな…

花ちゃん

わたし、花ちゃんっていうの。 6歳のパグ犬です。 春になって、ようやくガレージに出てきたの。 冬の間は父さんが外に出してくれないのよ。よくお家の中ばかりじゃつまらないのでは?なんて聞かれるけれど、私はそんなことはどうでもいいのよね。まったり暮…

昭和の終焉

阪急阪神ホールディングスが6つのホテルの営業を終了すると発表しました。 こんな困難な時代ですから仕方がありませんが、朝刊を見て一抹のさびしさを感じました。 新阪急ホテルは私たちの世代が一番利用したホテルではないでしょうか。結婚式に同窓会、バ…